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寒いとこ在住のファイナンシャルプランナーです。FPならではの「年金&保険&税金&金融&不動産&相続贈与事業承継」がからんだことをブログにしてみます。

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住宅購入した人向け住宅ローン控除を受けるために確定申告しよう

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今年住宅を購入した方は来年早々確定申告が必要。

え?ローン控除は年末調整じゃないの?と思ってる方は違います。

正確に言うと確定申告すると翌年からは年末調整でイイヨという感じ。

確定申告なんて初めてだという方の為に、なるべく簡単に解説する。

 

 

 

 

住宅購入した人向け住宅ローン控除を受けるために確定申告しよう 

住宅ローン控除とは?

「住宅借入金等特別控除」といい、通称住宅ローン控除とはこのことをいう。

新築中古を購入した、または増改築をして住宅ローンを組んだならば適用できる制度のこと。

 

住宅ローン控除と所得税控除の違い

過去ブログに所得控除一覧の記事を載せました。

所得控除と住宅ローン控除は所得税の計算において、控除する段階が違う。

いわゆる「所得税控除」と「所得税額控除」の違いである。

 

所得税はざっくりとこのような計算によって出される
(収入ー給与所得控除ー所得控除)×税率=所得税

 

所得税が出たら、そこから住宅ローン控除をする。 

住宅ローン控除までやる計算はこんな計算
(収入ー給与所得控除ー所得控除)×税率=所得税ー住宅ローン控除=納税額

 上記のように算出された所得税から直接控除するのが所得税額控除のこと。

 

住宅ローン控除の適用要件(建物編)

新築の場合

床面積50㎡以上である

 

中古住宅の場合

床面積50㎡以上。建築されてから20年以下(耐火建築の場合25年以下)もしくは建築年数に関わらず新耐震基準に適合されることが証明されたかものか、既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入したもの。

 

住宅ローン控除の適用要件(人物編)

自己居住用として年末までに住んでいて、10年以上の住宅ローンがある人に適用されるが以下の①~③に当てはまる方は住宅ローン控除を受けられない

 

 

①その年の合計所得金額が3,000万円を超える

②入居した年、入居の前年、前々年、翌年、翌々年に居住用住宅を売って次の制度を使う場合

「居住用財産の3,000万円の特別控除」

「10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」

「特定居住用財産の買換えの特例」

「中高層耐火建築物等の建設のための買換えの特例」

上記の特例はなんのこっちゃわからないと思うので説明すると、現在の家を売る人、または売って新しい家を購入し、上記の特例を使うつもりなら気を付けよう。

 

特にマンションを買い替える方は都心に多いと思うので、特定居住用財産の買換えの特例を使った場合と住宅ローン控除を使った場合との金額の差をシミュレーションするといいだろう。

 

③中古住宅を配偶者や親族等から購入する

 

住宅ローン控除の金額の計算

控除対象借入限度額は4,000万円(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅は5,000万円)で年末借入残高の1%を10年間控除できる。

つまり年末借入残高が4,000万円ならば、40万円の所得税額控除が受けられるのである。

 

さらに所得税で控除しきれない場合は翌年の住民税からも控除できる(限度額136,500円)。

 

ここまでで、住民税から控除してもローン残高の1%を控除しきれないやという人もいるでしょう。控除しきれない場合は諦めましょう…。

  

※消費税が10%になった特例で、2019年10月1日~2020年12月31日に購入したものはさらに11年目から13年目までの拡充があり。11年目~13年目は残高の1%もしくは建築購入価格の2%÷3年分のいずれか小さい方を適用する。

 

住宅ローン控除の確定申告はいつ?必要な物は?

会社から源泉徴収票を貰ったら、確定申告(還付申告)は翌年の1月から3月15日の間に行おう。

 

必要な物

①源泉徴収票

②住民票

③金融機関から送付される「年末残高証明書」

④不動産売買契約書とか請負工事契約書のコピー

⑤登記事項証明書(法務局で取得もしくは購入時に司法書士から渡されるはず)

⑥認定長期住宅や認定低炭素住宅、中古住宅の場合は耐震基準を満たした証明書等を不動産会社(建築会社)から入手する。

⑦マイナンバー

 

確定申告の仕方

確定申告のやり方が色々あるが、だいたい①~④の感じになるでしょう。

①自分のパソコンから確定申告のサイトでやる。

書類をダウンロードして手書きでもよし、インターネットで申請してもよし。

②時期になったら税務署の確定申告コーナーに行ってやってくる。

③税務署に行って確定申告の用紙をもらって、記入して送る。

④確定申告の仕方みたいな本が年末になると売ってる。そのまま使える確定申告書が入っている物を買って記入して送る。

 

確定申告に自信がない方は②か④をオススメする。まず間違いなく自分でできる。

 

次に簡単なのが①のインターネットで申請する方法である。クリックで進み項目ごとにヘルプの?マークがあるから安心。

e-taxか書面提出か割と最初の方に選択するところがあるが、住宅ローン控除は提出書類が多いから書面提出のがいい。コピー機が自宅になくても大丈夫。コンビニ出力サービスもある。

 

その他の住宅ローン控除

住宅ローン控除は増改築でも受けられる。

「住宅のバリアフリー回収工事に係る住宅ローン控除の特例」

「住宅の省エネ改修工事に係る住宅ローン控除の特例」

「他世帯同居改修工事を行った場合の住宅ローン控除の特例」

 

などありますのでそれぞれ工事費用がいくらかかったか、ローン金額がいくらかなのかで適用できるかどうか違う。

上記のような工事をした、またはローンを組むような増改築を行った場合は施工会社に適用できるかどうか問い合わせましょう。

 

住宅ローン控除のまとめ

今回の記事の住宅ローン控除の計算を見るとわかったと思うが、住宅ローン控除というのはそもそも納税すべき所得税から直接差し引いてしまうすっごい節税なわけだが、だからといって不動産会社とか建築会社に「住宅ローン控除ってこんなにお得なんですよ(ニッコリ)」とシミュレーションされてローン返済がキツイ家を買ってしまってはいけません。

借りれる額と返せる額は違いますよ。